足柄ハイキング初心者ガイド|箱根の隣で楽しむ3つのおすすめコース
足柄エリアのハイキング初心者には、矢倉岳(870m・約4時間)、金時山(1,212m・約3.5時間)、足柄峠散策(759m・約2時間)の3コースがおすすめです。東京から約2時間、日帰り費用は約5,000〜7,000円。箱根の隣で富士山を望む静かな山歩きが楽しめます。
箱根のすぐ隣に、初心者でも安心して歩ける山があります。足柄エリアには、東京から約2時間で行ける手頃なハイキングコースがそろっています。休日の箱根のような人混みはなく、沢沿いのコースでは、水のせせらぎが歩くリズムを整えてくれます。杉林に入ると、フィトンチッドの清々しい香りが鼻をくすぐります。富士山を間近に望む静かな山歩きが楽しめるこのエリアを、難易度別の3コースと準備のポイントとともに歩いてみましょう。
足柄の山道に初めて足を踏み入れると、まず驚くのは人の少なさです。箱根の賑わいが嘘のように、聞こえるのは自分の足音と鳥の声だけ。この「静けさ」こそが、足柄ハイキングの最大の魅力です。
なぜ足柄がハイキング初心者におすすめなのか?
足柄エリアは東京から約2時間、箱根の隣にありながら登山者が少なく、標高500〜1,200mの手頃な山がそろっています。静かな山歩き・好アクセス・下山後の温泉が初心者に最適な理由です。
「ハイキングを始めたいけれど、どこに行けばいいかわからない」。そんな方に足柄エリアをおすすめしたい理由があります。
静かな山歩きができる。 箱根の山は人気が高く、休日には登山道が渋滞することもあります。足柄の山は箱根の山々と同じエリアにありながら、訪れる人が少ないのが特徴です。自分のペースで、静かに山と向き合えます。
アクセスがいい。 新宿から小田急線で小田原まで約75〜90分、伊豆箱根鉄道大雄山線に乗り換え約21分で大雄山駅へ。そこからバスで登山口へ向かいます。東京から約2時間圏内です。
車なら東名高速・大井松田ICから登山口まで20〜30分。大雄山線・箱根登山バスともにSuica/PASMOが使えるので、ICカード1枚で移動できます。大雄山駅周辺では大雄山最乗寺にも立ち寄れます。
ちょうどいい山がある。 足柄エリアの山は標高500〜1,200m。日帰りで十分に楽しめる手頃な高さです。本格的な丹沢の山々を見上げつつ、まずはここから始めるのがおすすめです。
下山後が楽しい。 足柄は温泉の宝庫でもあります。中川温泉、箱根仙石原の温泉、さくらの湯――山で汗をかいた後は、温泉で締めくくるのが足柄ハイキングの醍醐味です。
初心者向けおすすめコース3選 ── 難易度比較
足柄エリアで初心者におすすめのハイキングコースを3つ、難易度順にご紹介します。体力や経験に合わせて選んでみてください。
| コース | 難易度 | 標高 | 所要時間 | アクセス | おすすめポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| ①矢倉岳 | ★★☆ | 870m | 約4時間 | バス+徒歩 | 富士山の大パノラマ |
| ②金時山 | ★★☆〜★★★ | 1,212m | 約3.5〜4時間 | バス+徒歩 | 箱根の名峰・山頂茶屋 |
| ③足柄峠散策 | ★☆☆ | 759m | 約2時間 | 車推奨 | 歴史散策・最も手軽 |
コース① 矢倉岳(870m)── 富士山を望む絶景の山

足柄ハイキングの一番人気が矢倉岳(やぐらだけ)です。標高870mと低山ながら、山頂からの富士山パノラマは足柄エリア随一。遮るものがない草原状の山頂に立てば、目の前に富士山がどんと座っています。風が草原を吹き抜ける音だけが聞こえる、贅沢な静寂。
コースの特徴。 矢倉沢バス停から登り始め、集落を抜けて山道へ。前半は樹林帯、後半は視界が開けて山頂へ。途中の急登が初心者にはやや堪えますが、山頂に着けば苦労が報われます。
下山ルートの選択肢。 矢倉沢バス停へ戻るピストンのほか、地蔵堂(じぞうどう)方面や足柄峠方面への縦走も可能です。地蔵堂方面に下れば、夕日の滝(金太郎伝説ゆかりの地)にも立ち寄れます。午前中に登って、午後は温泉で締めくくるのが足柄ハイカーの定番コースです。
山頂の草原に立つと、風が足元の草を揺らし、視界いっぱいに富士山が広がります。遮るものが何もない開放感は、登りの疲れを一瞬で忘れさせてくれます。
コース② 金時山(1,212m)── 箱根の名峰に挑戦

足柄・箱根エリアの最高峰、金時山(きんときやま)。日本三百名山に選ばれた名峰であり、金太郎伝説の舞台でもあります。箱根仙石原(せんごくはら)の公時神社(きんときじんじゃ)から登るルートが最も一般的です。
コースの特徴。 公時神社の鳥居をくぐり、緑の森を登っていきます。中盤からは傾斜が増し、山頂直下には短い鎖場もあります。初心者でも登れますが、ある程度の体力は必要です。所要時間は約3.5〜4時間です。
山頂の楽しみ。 山頂には元祖金時茶屋(7:00〜16:30・基本無休、悪天候時休業の場合あり)と金太郎茶屋の2軒の茶屋があります。名物のなめこ汁(500円前後・2026年3月時点)をすすれば、出汁の温かみと茸の香りが山の冷気に疲れた体にしみます。富士山と箱根の大展望を前にする、最高の贅沢。金太郎のマサカリ形の看板は記念撮影の定番です。
注意点。 休日は登山者が多く混雑します。静かに歩きたいなら平日がおすすめです。箱根の山なので「箱根のハイキング」としても知られますが、足柄側からアクセスすると混雑を避けやすく、金太郎伝説ゆかりの公時神社と合わせて訪れるのもおすすめです。
コース③ 足柄峠散策(759m)── 歴史を歩く軽ハイク

ハイキング初心者が「まず足柄を体験したい」なら、足柄峠散策がおすすめです。車で峠まで上がれるため、体力に不安がある方でも安心です。歩く距離は峠周辺の約2km、所要時間は約2時間。歴史を楽しみながらの軽ハイクとして人気があります。
見どころは歴史と展望。 足柄峠(あしがらとうげ)は古代東海道の要衝として、千年以上の歴史を持っています。万葉集に詠まれた歌碑が並ぶ足柄万葉公園、足柄之関(あしがらのせき)の跡、そして天気がよければ富士山から駿河湾まで見渡せる展望――散策というよりも、歴史探訪に近い趣です。落ち葉を踏みしめるたびに立ち上る土の匂いが、古(いにしえ)の旅人を想わせます。
足柄峠から矢倉岳へ。 体力に余裕があれば、足柄峠から矢倉岳への縦走路に足を延ばすこともできます。この場合はプラス2〜3時間が必要です。
→ 足柄峠の歴史と金太郎伝説の関わりは「金太郎伝説ゆかりのスポット5選」へ
足柄エリアに泊まってハイキングを楽しむなら
足柄エリアには中川温泉や仙石原温泉など、ハイキング後に立ち寄れる温泉が豊富です。
(素泊まり5,000円〜)※時期・プランにより料金は異なります
ハイキングの準備 ── 持ち物・服装・注意点
足柄ハイキングの必須装備は、トレッキングシューズ・レインウェア・水1L以上の3点です。服装は吸湿速乾素材の重ね着が基本。以下で詳しく解説します。

山は低くても山。しっかり準備をすれば、安心してハイキングを楽しめます。最低限の装備をそろえましょう。
服装 ── レイヤリングの基本
山の天気は変わりやすいです。「重ね着(レイヤリング)」が基本です。
- ベースレイヤー: 吸湿速乾の肌着(綿は厳禁)
- ミドルレイヤー: フリースや薄手のダウン
- アウターレイヤー: 防風・防水のジャケット
暑ければ脱ぎ、寒ければ着る。この調整が山では命を守ります。
靴 ── トレッキングシューズを
矢倉岳と金時山はトレッキングシューズが必要です。足首を支えるミッドカット以上がおすすめです。足柄峠散策なら運動靴でも問題ありません。
持ち物チェックリスト
水(1L以上、夏は1.5L以上) / 行動食(おにぎり・ナッツ・チョコ等) / レインウェア上下(セパレートタイプ) / 地図(YAMAP・ヤマレコ等のアプリ) / 日焼け止め・帽子 / タオル / ヘッドランプ(日帰りでも念のため) / ゴミ袋
注意点
💡 ヒント: 安全にハイキングを楽しむために
天候確認: 出発前に必ず天気予報をチェック。山の天気は麓と違います。
登山届: 矢倉岳・金時山は登山届を出しましょう(アプリで簡単に提出できます)。
ヤマビル対策: 5〜10月は足元にヤマビルが出ます。塩水スプレーや専用忌避剤を靴に吹きかけておきましょう。
単独行に注意: 初心者はできれば2人以上で。単独の場合は家族に行き先を伝えてください。
足柄ハイキングのベストシーズンはいつ?
ベストシーズンは春(4〜5月)と秋(10〜11月)です。春は新緑、秋は紅葉と冠雪富士が楽しめます。夏は早朝出発が必須で、冬は上級者向けです。
春(4〜5月)── 新緑のベストシーズン
芽吹きの季節。足柄の山は新緑に包まれ、歩くだけで気持ちのいい時期です。若葉の間から差し込む木漏れ日と、青々とした森の香りに包まれるひととき。気温も穏やかで、ハイキングを始めるなら春が最適です。ただし5月以降はヤマビルが出始めるため、足元への対策を忘れずに。
夏(7〜8月)── 早朝出発が鍵
平地は猛暑でも、標高800〜1,200mの足柄の山は5〜10℃涼しいです。それでも日中は暑いので、早朝に出発して午前中に下山するのがおすすめです。水は多めに持ちましょう。
樹林帯に入ると、木陰が強い日差しを遮り、ひんやりとした空気が肌を包みます。沢沿いのコースでは水の冷気がさらに心地よく、真夏でも山の中は別世界です。
秋(10〜11月)── 紅葉ハイキングの最高潮

最もおすすめの季節です。紅葉に彩られた登山道を歩き、山頂からは冠雪した富士山を望めます。赤と黄金に染まる山肌、澄んだ空気、そして富士山の白い冠雪――足柄の秋が見せる絶景。矢倉岳の山頂は草紅葉(くさもみじ)、金時山は赤や黄の広葉樹の紅葉が美しいです。
冬(12〜2月)── 低山ハイクの可能性
足柄峠散策なら冬でも楽しめます(路面凍結に注意)。矢倉岳・金時山は積雪時にはアイゼンが必要です。冬の晴天時は空気が最も澄み、富士山の展望は一年で最もクリアです。上級者向けの季節です。
よくある質問(FAQ)
足柄の山で、静かな一歩を
足柄の山は、初心者が「山歩きの楽しさ」を知るのにちょうどいい場所です。東京から約2時間、箱根の混雑を避けながら、富士山の大パノラマと静かな森を手軽に味わえます。
足柄エリアの楽しみ方は「日帰りモデルコース」でも詳しく紹介しています。迷ったら、まず足柄峠散策から始めてみてください。車で峠まで行けて、2時間で富士山の絶景と歴史散策が楽しめます。体力に自信がついたら矢倉岳へ、さらに挑戦したければ金時山へ。ステップアップの道筋が明確なのも、このエリアの魅力です。
下山後は温泉で汗を流し、地元の蕎麦をすすれば、歩いた山の余韻がじんわりと体に残ります。これが足柄ハイキングの醍醐味です。
山を歩いた日の夜は、心地よい疲労感とともに、あの山頂からの景色がふと蘇ります。「また歩きたい」——そう思えたら、あなたはもう立派なハイカーです。
箱根の隣にある、まだ知られていない山歩きの楽園。次の週末、足柄で静かな一歩を踏み出してみてください。山はいつでも、あなたを待っています。
基本情報まとめ ── Quick Reference
| 項目 | 矢倉岳 | 金時山 | 足柄峠散策 |
|---|---|---|---|
| 標高 | 870m | 1,212m | 759m |
| 難易度 | ★★☆ | ★★☆〜★★★ | ★☆☆ |
| 所要時間 | 約4時間 | 約3.5〜4時間 | 約2時間 |
| 登山口 | 矢倉沢バス停 | 公時神社 | 足柄峠(車) |
| トイレ | 地蔵堂 | 駐車場+山頂茶屋 | 万葉公園付近 |
| 最寄り温泉 | 中川温泉 | 仙石原温泉 | 大雄山周辺 |
| 東京からの所要時間 | 約2時間 | 約2時間 | 約130分(車) |
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